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Taiga Takahashi

STAND COLLAR JACKET

color : Ivory / Camel

size : 36 , 38 , 40

髙橋氏が蒐集した膨大なアンティーク/ヴィンテージの洋服やその時代背景に基づいて考察し、現在から100年後まで残り続けるような洋服をつくるTaiga Takahashi。

​2022AWシーズンのテーマは、”The Mirror of Time" = 「時代を映し出す鏡」

アメリカで産業革命が起こり手工業の時代から大量生産・大量消費へと時代の流れがシフトした約100年前。

それに伴う労働者の増加に合わせてワークウェアの構造にも大きな変化が起こりました。

重労働に耐えうるワークウェアとして、より頑丈に。

そして、労働者の増加による需要増に応えるため、より縫いやすい形に。

生産効率を追求した結果、当時のワークウェアは直線的で簡素な構造になりました。

そのような直線的な構造は、まさに当時の社会や経済の移り変わりの中で生まれた変化であり、「時代を映し出す鏡」なのです。

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Taiga TakahashiのSTAND COLLAR JACKET。

髙橋氏が所有していたヴィンテージのウール生地を細部まで研究し、当時のワークウェアに見られる特徴的な構造を取り入れた1着。

生地は織り上げた状態からほとんど加工を行わず、生機に近い状態。

今回のウール生地は、時間の経過により自然に油分が抜けたヴィンテージのウール生地特有のカサつきを表現するため、生地の油分を抜く加工だけを行なっています。

そして、この1着の最大の特徴は、ほとんど肩傾斜のない直線の肩。

腕が自然に収まるように、斜め下に向けて袖付けを行うことが​一般的ですが、Taiga TakahashiのSTAND COLLAR JACKETは写真のように自然な状態で平置きにすると、身頃に対してTの字に腕が広がります。

アームホールも限りなく直線に近く、ウエストのポケットなども正方形に近い形状。

そしてそれぞれダブルステッチで堅牢に縫い上げています。

生産効率を重要視しなければいけない当時のワークウェアにおいては必然的な仕様でした。

​しかしTaiga TakahashiのSTAND COLLAR JACKETは、その時代の直線的な構造をただ模倣するのではなく、独自の視点からその直線を再解釈し現代の洋服へと昇華しています。

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肩に傾斜が無いため、着用すると首元から腰にかけて八の字状に、そして肩から脇の内側に抉りこむように生地が流れシワが生まれます。

本来であれば野暮ったさを感じさせる、”シワ”。

髙橋氏はこの”シワ”に日本の着物との共通点を見出し、意図された美しい”ドレープ”として表現しています。

自身が蒐集しているヴィンテージウェアの直線的な構造による脇のシワ。

そして、ルーツである日本の着物を帯で締めた時の美しく凛とした生地の流れ。

時代も場所も異なる衣服に潜む”シワ”を”ドレープ”として表現するために必要なテクニック。

髙橋氏のパーソナリティー、ルーツ、そしてモードの世界で得た経験と技術。

それらの全てが高い次元で噛みあってこそ成立する、STAND COLLAR JACKET。

この点こそ、Taiga Takahashiの真骨頂と言えます。

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背中側には余計なシワは入らず、身頃から腕が生えるように、脇は美しく収まります。

アームも自然に前振りになり、美しい立ち姿に。

高めの位置に叩きつけられたベルトに使われるバックルは、ボタンと同様に錆止めを行なっていない鉄製のもの。

次第に錆が付着し、次第に洋服の持つムードと辻褄が合うようになっていきます。

これも時間の経過による変化に美しさを見出すTaiga Takahshiならではの意味ある仕様。

巻き縫いによる縫製や、目の荒いボタンホールなども当時のワークウェアを踏襲したTaiga Takahashiの狙い。

この1着の全てが、そうであるべき仕様でつくりあげられています。

​しかしながら、当時の理論とは全く異なる新たな解釈と技術によって生み出されるのがTaiga Takahashiの洋服。

当時のワークウェアが時代を象徴した”鏡”であったように、この1着もTaiga Takahashiというブランドを象徴する1着です。