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​デザイナー:吉本 天地

生まれ、育った環境、デザイナーが感じ、考え、向き合い、掘り下げて生み出すことが全面に現れた洋服がamachi.です。

デザイナーがこれまで体験してきたことが見事に反映されたクリエイション。

他の誰も成し得ない、"オリジナル"と言えるのがamachi.の洋服です。

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" side slit shirt "

California thistle pink / Marble

4 , 5 , 6

オーバーサイジングが定着して以降、シャツに関しても肩線を落とし、身頃の分量にもゆとりを持たせたものが多く見られるようになりました。

amachi.のside slit shirtは、肩に乗るような位置に肩線が入り込み、身幅も必要以上のゆとりを持たせない、シャツの原型に近いクラシカルなバランス。

デザイナーの吉本天地氏がブランドを開始して初めて設計したシャツパターンを踏襲した、amachi.のシグネチャー的な存在とも言える1着です。

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California thistle pinkと名付けられたピンク色。

”thistle”は直訳すると「アザミの花」。

吉本氏が生まれ育ったカリフォルニア州の雄大な自然に自生するアザミ。その深く重いピンク色。

決してファンシーでもなく、キュートでもないこのピンクは”ラックダイ”と呼ばれる天然の染料で染められています。

カイガラムシの一種であるラック虫が樹木から養分を吸い上げ、分泌された粘液から精錬される染料。

古代インドでも使用されていたと言われている、虫を介して抽出される天然染料です。

天然染料を用いた染色では、色出しや生産を安定させるために数パーセントの化学染料を混ぜて使用するのが一般的です。

しかしamachi.の天然染色では、化学染料を1%たりとも使用せず、天然染料のみで染色を行なっています。

この純度100%の天然染色は誰しもができることではないですが、それにより化学染料では表現することのできない奥行きのあるカラーリングを実現しました。

ハリと程よい硬さを兼ね備えた、薄手で風邪通しの良い平織りのリネン生地。

着用者の動きや姿勢に合わせて生地に力強いシワが刻まれていきます。

1日を終えこのシャツを脱ぐときには、朝着用した時とは全く異なる表情を見せてくれるのもこの生地の魅力。

洗いざらしで着ていくことによって、ラックダイのピンクがまろやかに変化していく様子もお楽しみください。

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一方でMarbleでは「墨流し」と呼ばれる日本の伝統的な技法を取り入れています。

平安時代が起源とも言われる墨流しは、水面に染料を浮かべその波紋を写し取るようにして生地を染める、水の流れを利用した染色方法です。

今回のコレクションのテーマは"Invisible Environment"=『見えない環境』。

人間が普段生活している地上からは目視することのできない、地下の水の循環。

この土中に張り巡らされた水脈や植物の根などの生態系のシステムが、

実は目に見えている環境にも密接に関わり、緩やかな変化をもたらしていく。

そんな本コレクションのキーワードとも言える”水の流れ”。

一瞬一瞬で常に変化を続ける水の流れが、模様としてその1着の表情となる墨流し。

流れが早かったポイント、染料が止まっていたポイント、人為的に流れを生み出したであろうポイント。1つとして同じ模様を作ることのできない技法だからこそ、吉本氏が常に観察を続ける自然のような無作為性を感じさせる​シャツとなります。